時給500円の日々から、心を動かすプロダクトへ。 未来へ紡ぐエンジニア いっちー

ソフトウェアエンジニアをしています。
周りからは「いっちー」と呼ばれています。
中小企業やベンチャー企業で、誰かの未来につながるようなプロダクトを作ることをテーマに仕事をしています。
現在は二つのプロジェクトに関わっており、一つは「Creatism」というクリエイターのコミュニティ×リアル×アプリを掛け合わせた新しいコミュニケーションアプリの開発。
もう一つは歯科医向けのアプリで、治療内容を患者さんに分かりやすく伝える仕組みを作っていて、多くの会社さんに作ったアプリを導入してもらっています。
コードを書くだけが仕事ではなく、ユーザーが求めている機能や喜んでもらうためになにが必要かを考え、UX設計から携わることを大切にしています。
チームで動くことが多いので、フリーランスではありますが、複数の企業のチームに関わっています。
あなたの過去
もともと人見知りで、大学にあまり馴染めず、「どうやって生きていこう」と悩んでいました。
パソコンが好きだったことから「Webサイトなら作れるのでは?」と思い、制作を始めました。当時はフリーランスブームの時代の追い風もあり、独立に挑戦してみたものの、現実は厳しく、ときには時給500円にも満たない日々を過ごしたこともあります。あのときは辛かったですね。
そこで「技術を身につけよう」と決めて、Webコーダーとして会社に入り1年後には次のステップを目指すことを目標に働き始めました。知人の紹介で案件を受けるうちに、自然とフリーランスとして活動できるようになりました。

ずっと心の中に「人が感動するものを作りたい」という思いがあり、ゲームを作ってみたい・おもしろい表現をやってみたいと考えていて、階段を上るようにいろいろな技術や表現を学んでいきました。
Web制作からサーバー・アプリ開発など技術の幅を広げていくうちに、気づけば5年。
エンジニア不足の時代背景にも助けられ、仕事を紹介してくれた方々とのご縁もあって、いまも活動を続けられているのは、本当にありがたいことです。
現在のクリエイティブな活動について教えてください

せっかくなので、いま集中して取り組んでいる「Creatism(クリエイティズム))」アプリについて触れたいと思います。みなさんが当日触ってくれているアプリですね。
「Creatism」のアプリは、コミュニティ×リアル×デジタルをつなぐ、画期的なアプリだと、樫本さんから設計の思想を聞いたときからそう感じていました。
僕たちエンジニアの仕事って画面の中で完結しがちですが、リアルの空間から受け取る情報量は、 画面上で受ける情報量と全然違うと思うんですよね。
そこに若干の物足りなさを感じていたので、偶然の出会いやコミュニティという生き物のようなものとアプリの体験をうまく絡めると、どんな新しい価値が生まれるんだろうとワクワクする気持ちがありました。生態系作りみたいで、おもしろいですよね。
現在もまだまだ開発を進めていますが、僕がメインで関わっていて難しいと感じるのは『データ設計』です。
コミュニティは利益構造が厳しく、サーバー代やデータ保存量をどう抑えるかも常に考えています。
恐らく、アプリを使ってプロフィール登録などをしてもらっていると思いますが、ユーザーの情報をどこに保存するか、個人情報やプライバシーをどう守るのか。
運用コストを加味してこのデータの置き方や料金体系は適切なのか…。いろいろなシチュエーションや変化を想定して今も試行錯誤を続けています。
技術だけでなく法律やコストまで考慮しながら、ユーザーも運営もハッピーになれる着地点を探ることが、この仕事の面白さでもあります。
今、あなたがやってみたいこと、挑戦・経験したいこと、創ってみたいもの、目指していることは?
野望としては、人の心を動かすもの、誰かの人生を前に進めるようなものを作りたいと思っています。
自分の作ったもので誰かが前向きになれたら嬉しい。感情を揺さぶる体験を生み出すことが目標です。 これは上記の、Creatismアプリも同じですね。
僕は少し引きこもっていた時期があるのですが、そのときに物語の世界に救われた経験があるので、同じように自分が作ったもので誰かの未来を手助けできたらいいなと思っています。
それを作るため、具体的になにをしようか、なにができるかをいま考えているところです。
ゲームはその手段の一つですが、表現の形はもっと広いと思っていて、インスタレーションのようにリアルな空間で体験できる作品にも挑戦したいです。
いま関わっている仕事も方向性としては悪くないなと思っているので、今後は自分の世界観を作品として表現できるのかを、作りながら見つけていきたいです。
余談ですが、いずれは会社を立ち上げてみたいとも考えています。
あなたにとってのCreatism(創衝動)は?

難しい質問ですね(笑)
最初こそ、僕にとってのクリエイティブなステップは「ポジティブな消去法」という表現が近いと思っています。
Webの仕事を始めたのも「これしかない」と思ったからで、そこから「もっとできるようになろう」と少しずつレベルを上げてきました。新しい技術が出たら自然と手を伸ばしていく感覚は僕にとって嫌じゃなく、自然にできたことだなと。前向きに更新していく感覚です。
もう一つは、「面白いものを作りたい」という純粋な気持ちです。
納得できる作品を作れたときの“にやり”とする瞬間が好きで、それが癖になっています。
例えば、小学生のころは図工が得意で、自分の作ったものを見て人が「おぉ」と言ってくれる瞬間が嬉しかった。これはクリエイターのみなさんに共感してもらえるのではないかと思います。その原体験が、今の僕の原動力、創衝動だと思います。
人から褒められても自分で納得できなければ満足できない。
「これはやり切った」と思える瞬間があると、ものづくりをしていて本当に幸せだと感じます。